DUNSナンバーという聞き慣れないコードを無料で取りに行く

開業編、ひとまず最終回です。 前回作った「開業届+受信通知」の結合PDFを持って、DUNSナンバーを申請します。

DUNSナンバーとは

DUNSナンバーは、世界中の企業や事業者に割り当てられる国際的な識別コードだそうです。 Google Playの組織アカウントでは、「この事業者は実在するのか」を確認するのにこの番号が使われるとのこと。

要するに、アプリを公開するにはこの番号が要る、というだけの話なのですが、 個人開発でここまで来るとは、という気持ちにはなります。

日本での申請窓口は東京商工リサーチ(TSR)になるようです。 このあたりの手続きの知識はほぼ持っていなかったので、例例としてGeminiに教わりながら進めました。以下、聞いた話と実際にやってみた記録が混ざっています。

まずは無料プランを死守する

申請ページに入ると、すぐ発行される有料のエクスプレスサービス(1〜3万円ほど)がかなり強めに案内されます。 無料の「通常申請」でも数日〜2週間ほどで発行される、と聞いていたので、急がないし無料でいいだろうと通常申請を選びました。個人開発でここにお金をかける理由はない、と。

……のですが、この判断は少し早計だったかもしれません。 実際には、無料枠は「最長30営業日」の案内で、この記事を書いている時点でもまだ発行されていません。 30営業日もかかると分かっていたら、正直、お金を払っても良かったかもと思わないでもないです。

ただ、結果的にはこの待ち時間でアプリの開発がかなり進み、サイトのコンテンツも充実させられたので、トータルではむしろプラスだったと感じています。急ぎでなければ、待つ前提で他を進めるのが良さそうです。

仕様のクセと、つまずきポイント

TSRの申請フォームは法人向けの文言が多く、個人事業主だと「これ何を書けば?」となる箇所がいくつかありました。

その1: まず検索させられる。 新規で番号を作りたいのに、いきなり「既存の登録がないか検索してください」と言われます。 屋号で検索して当然ヒットなし、そこから「新規取得申請はこちら」に進む、という導線でした。

その2: 利用者情報は「勤め先」ではなく「自分の事業」。 部署や役職を入れる欄があり、一瞬、勤務先の情報かと迷いました。 ここは植木鉢団の代表として書くものらしく(部門=経営・役員、役職=代表 など)、勤め先の情報を書くものではないとのこと。そう教わったので、それに従いました。

その3: 業種の選択肢に「情報通信業」がない。 「情報通信業を選べばよい」と聞いていたのですが、実際の選択肢にはなし。 アプリ開発はこういうフォームだと「サービス業」に括られることが多いらしく、大分類はサービス業を選択。 営業種目の自由記入欄には、開業届と文言をそろえて「ソフトウェア開発業」と記入しました。

その4: 「在籍書類」を要求される。 これが一番戸惑いました。 「在籍書類をアップロード」と言われ、会社の社員証や在籍証明書のことかと身構えたのですが、違います。 個人事業主にとっての在籍証明は、国が受理した開業届にあたるそうです。 前回作った「開業届+受信通知」の結合PDFをそのまま出したら通りました。 法人向けの文言のせいで一瞬フリーズする、という罠です。

なお、フォームには「固定電話」の欄がありますが、個人事業主はpovoで取った携帯番号でよい、とのことで、実際それで進めました。

申請完了、そして待ち時間へ

必要事項を埋め、結合PDFをアップロードして申請完了。 住所確定から開業届、DUNS申請まで、勢いに乗って数時間で駆け抜けました。 自分で手を動かす部分は、これでひと通り終わりです。

ここから先は待ち時間です。事前に聞いていた話では、

  • TSRから実在確認の電話が来ることがある(植木鉢団の代表として対応すればよいらしい)
  • 番号発行まではしばらくかかる
  • 発行後、Googleのシステムに認識されるまでさらにタイムラグがあるそうだ

とのこと。

ちなみに実在確認の電話は、この記事を書いている時点でまだ来ていません。 来ると身構えていたぶん、来ないなら来ないで、今は非通知の着信があるたびに「TSRか?」とびくびくしています。心の準備をした相手が現れないのも、それはそれで落ち着かないものです。

開業編のまとめ

アプリを1本公開したいだけで始めた手続きが、気づけば

  • バーチャルオフィス契約
  • 開業届の提出(=個人事業主として開業)
  • 青色申告の申請
  • DUNSナンバーの取得

まで来ました。 振り返ると、全編を貫く教訓はひとつで、「屋号と住所は、最初に決めた表記で全部そろえる」。これに尽きます。

かけたお金は費用公開の回で書いたとおり。稼ぎはまだゼロ。 種はまきました。芽が出るまでの記録は、これからも栽培日誌に残していきます。