Playの開発者アカウントを組織に変えるのに、開業届だけでは足りなかった話

前回で開業編は最終回、と書いたのですが、続きがありました。

DUNSナンバーという聞き慣れないコードを無料で取りに行くで申請を出して、あとは番号が届くのを待つだけ、というところで終わっていた話の続きです。 番号が届いたら、Google Playの開発者アカウントを「個人」から「組織(個人事業主)」に切り替える。 そこまで終わって、ようやくアプリの公開に進めます。

もうひとつ、今回の前提を先に書いておきます。 この手続きをやっていた週、自分は帰省中でした。 PCは触れる環境だったので作業そのものは進められたのですが、自宅に置いてきたものがひとつあって、それが最後に効いてきます。

結局発行には6週間かかりました

申請したのが6月15日、番号が届いたのが7月28日。 案内されていた「最長30営業日」を、ほぼ使い切った形です。

数日〜2週間で出ることもあるらしい、と聞いて無料の通常申請を選んだのですが、結果は最長コースでした。 急いでいたら有料のエクスプレス(1〜3万円ほど)を選ぶ場面だったと思います。 ただ、待っている間にアプリもサイトも進んだので、これはこれで悪くなかったかと。

※身構えていたTSRからの実在確認の電話は、結局かかってきませんでした。

ともあれ番号は手に入りました。 Play Consoleでアカウントの種類を「個人」から「組織」に変えれば終わり……のはずでした。

変更ボタンが押せない

Play Consoleの設定画面まで行って、アカウントの種類を変更しようとすると、進めません。 案内されたヘルプページを読むと、変更には順序があって、

  1. ウェブサイトの検証
  2. アカウント種別を組織へ変更
  3. 組織向けの支払いプロファイル設定(ここでDUNSナンバーを入れる)
  4. 本人確認

の1番目が終わっていないと2番目に進めない、という作りでした。 DUNSナンバーさえあれば変えられる、と思い込んでいたので、ここで一度止まりました。

しかも、たちが悪いことに、ウェブサイトの指定は一度やった記憶がありました。 どうやら、別タブの設定項目もまとめて編集したときに、ウェブサイトの分が保存できていなかったようです。 タブごとに保存しないといけなかった、ということかと。 指定し直したら、あっさり検証に進めました。

このあたりの動作は画面によって統一されていないので、罠になりやすそうです。 まとめて編集してひとつ保存すれば全部通る画面もあれば、そうでない画面もある。 保存したあとに読み込み直して反映を確かめる、という手癖はつけておいたほうが良さそうです。 「やったはずなのに進めない」の何割かは、これな気がします。

組織への変更自体は、あっさり進む

順序が分かってしまえば、ここは早かったです。 ウェブサイトの検証を通し、アカウント種別を組織に変更、DUNSナンバーと担当者・連絡先まわりの項目を埋めて、本人確認の一歩手前まで、同じ日のうちに進みました。

なお、審査にどれくらいかかるかの記載は、見た限りありませんでした。

出すはずの書類が消えている

残るは本人確認の書類。 求められるのは、事業をやっている証明(開業届)と、本人の身分証(運転免許証)です。

開業届のほうは、前回DUNSナンバーの申請に使った「開業届+e-Taxの受信通知」の結合PDF(作った経緯は開業届のe-Taxが罠だらけだった話)があるはず、でした。 探しても見つかりません。

置き場所にしていたのは、作業用のRAMディスクです。 メモリ上に作る仮想ドライブで、速い代わりに、電源を切るときにイメージとして書き出して中身を保たせる仕組みで使っています。 そのイメージが、どこかのタイミングで一部欠けたようでした。 Windows Updateの絡みかと思っていますが、原因は正確には分かっていません。

厄介なことに、全部が消えたわけではありませんでした。 残っているファイルのほうが多くて、必要なものだけがピンポイントで抜けている。 これまでずっと無事だったので、完全に油断していた形です。

作り直すにはe-Taxから受信通知を取り直すしかないのですが、ログインにはマイナンバーカードが要ります。 そして、そのカードこそが「自宅に置いてきたもの」でした。 帰省中の身にはどうにもなりません。

手元に残っていたのは、e-Taxで提出した開業届のファイルそのものだけ。 これで足りるだろうか、と迷いながら、免許証と一緒に提出しました。 ダメならそのとき考えよう、と。

「必要なページが含まれていません」

その日のうちに差し戻されました。

ご提出いただいた書類には必要なページが含まれていません。必要なページがすべて見えるようにして書類をご提出ください。

迷っていたところが、そのまま刺さった形です。

出した開業届には、税務署の整理欄にも何も入っておらず、収受印もありません。 それが受理された書類だという証拠が、どこにも写っていない。

紙で出したときの収受印にあたるものが、e-Taxでは受信通知(メール詳細)です。 受付番号と受付日時、提出先の税務署が書かれた、あの画面。 開業届と受信通知をセットにして、初めて「受理された開業届」になる、ということのようです。

つまり最初に作った結合PDFが正解で、それが消えていた、という話でした。

ダメならそのとき考えよう、と思って出したわけですが、考えるまでもなく答えは出ています。 帰って、カードを取ってくるしかない。

不備は分かっている、直し方も分かっている、それでも帰るまで手が出せない。 オンラインで完結する手続きのつもりでいたので、ここは盲点でした。

帰ってから、出し直す

自宅に戻った7月30日、e-Taxのメッセージボックスから受信通知を取り直し、開業届と1つのPDFに結合して再提出。 アップロードした直後に本人確認が通り、アカウントは組織に切り替わりました。 待たされる覚悟でいたぶん、拍子抜けするくらいでした。

書類を出してから完了まで、差し戻しを挟んで実質3日。 うち2日は、カードを取りに帰るだけの時間です。

これから移行する人向けのまとめ

  • DUNSナンバーの無料枠は、最長30営業日を想定しておく(自分は約6週間)
  • Play Consoleの変更は順序が決まっている。ウェブサイトの検証が先で、ここが終わらないと種別変更に進めない
  • 保存したら画面を読み込み直して確認する
  • e-Taxで開業届を出した人は、開業届と受信通知を1つのPDFに結合して出す(開業届だけでは通らない)
  • 屋号と住所は、DUNS登録・開業届・Play Consoleで表記をそろえる
  • 手続きに使うPDFは、消えたら作り直しに何が要るかまで考えて置き場所を選ぶ(自分はRAMディスクに置いたまま飛ばしました)
  • 本人確認が走りそうな時期は、マイナンバーカードを手元に置いておく

書類の不備で止まった以外は、思っていたより淡々と終わりました。 身構えていた審査らしい審査もなく、要求されたのは「受理された開業届」だけです。

これでようやく、広告まわりの手続きに進めます。 アプリの公開までは、まだ数手ありそうです。