AIの文章と文字起こしを整える3つのツールの使い分け
Suppinize、Seishonize、Ningenizeは、どれも文章の後処理をするツールです。 語尾が揃っているので名前では区別しづらいのですが、相手にしているものはそれぞれ違います。
3本の役割
| ツール | 相手にしているもの |
|---|---|
| Suppinize | 貼り付けたときに残る記号・絵文字・見えない文字 |
| Seishonize | 話し言葉の「えー」「あのー」やタイムスタンプ |
| Ningenize | 言い回しそのもののAIっぽさ |
SuppinizeとSeishonizeは消す作業、Ningenizeは見つける作業です。 最初の2本は結果がそのまま出力されますが、Ningenizeは該当箇所を指摘するところまでで、消すか残すかは書き手が決めます。
どれも入力した文章をサーバーへ送らず、ブラウザの中だけで処理します。公開前の原稿や社外に出せない議事録でも、そのまま貼り付けられます。
入り口から選ぶ
元の文章がどこから来たかで、通す順番が決まります。
AIに書かせた文章の場合
- Suppinizeで
**や##、行頭の絵文字、ゼロ幅スペースのような不可視文字を落とす - Ningenizeで残った言い回しを見る
記号を先に落とす理由は単純で、記号が残ったままだと本文が読みにくく、表現の検討に集中できないためです。 記号の消し方はChatGPTの文章の「**」や「##」を一括で消す方法、不可視文字はAIの文章に潜む「見えない文字」の正体と削除方法で扱っています。
文字起こしの場合
Seishonizeでフィラー・相槌・タイムスタンプを落とせば、そこで終わりです。 何を落とすのか(ケバ取り)はケバ取りとは?文字起こしを読みやすくする基本と自動化の方法、落とさないほうがよい場面はフィラーは消していい?ケバ取りしてよい文字起こし・いけない文字起こしに書いています。
元が人間の話し言葉であれば、Ningenizeの出番はありません。
Ningenizeが拾うのはAIが書いた文章に出やすい言い回しなので、人が話した内容に当てるものではないためです。
音声認識の結果には ** のようなMarkdown記号も混ざらないので、Suppinizeも同じく通す場面がありません。
文字起こしをAIでまとめる場合
会議の文字起こしをAIに渡して、要約や議事録の形にまとめさせる場合は、3本とも出番があります。
- Seishonizeで、フィラーやタイムスタンプを落とす
- 整えた文字起こしをAIに渡して、要約させる
- Suppinizeで、AIの出力に付いてくる記号を落とす
- Ningenizeで、要約の言い回しを見る
AIを通した時点で、出てくる文章はAIが書いたものになります。 なので3と4は、上の「AIに書かせた文章の場合」と同じ順番です。
Ningenizeだけ性格が違う
Ningenizeは、AIが多用しやすい日本語表現を集めた辞書をもとに、本文から該当箇所を拾い出します。 一部の表現には言い換えの候補も添えていますが、置換を自動では行いません。
文章の種類によって出やすい癖が違うため、ブログ記事・ビジネスメール・小説・レポート・SNSといった単位でチェックの基準を切り替えられるようにしてあります。 メールなら敬語の決まり文句を加えて見たり、レポートなら「さまざまな」「非常に」のような論文でもふつうに使う語を指摘しなかったり、という切り替えです。
どんな言い回しを拾っているかはAIが書いた日本語は、なぜ「AIっぽい」とわかるのか、拾ったあとの直し方はAIの下書きを「自分の文章」に仕上げる手順にあります。
初期状態ではオフにしてあるもの
SuppinizeとSeishonizeには、必要なときだけオンにする項目があります。
Suppinizeで初期状態がオフなのは、次の3つです。
- 番号付きリスト(1. 2.): 行頭の番号を外します。リストでなくても、行頭が3桁までの数字と点と空白なら外れます
- 表(テーブル): Markdownの表から縦線と区切り行を外し、セルをタブ区切りにします
- 全角・半角の統一: 全角の英数字を半角に、半角カタカナを全角にそろえます。数字に挟まれていない全角のカンマとピリオドは、読点と句点に変えます
どれも、オンにすると記号だけでなく文章の見た目そのものが変わる項目です。
Seishonizeでは、相槌の除去が初期状態でオフです。 オンにすると、「はい。」「なるほど。」のように、相槌だけの行や文を消します。 オフにしてあるのは、対談やインタビューの文字起こしだと、話者ラベルが付いていても、質問への返事の「はい」と、聞きながらの相槌を区別できないためです。
言い換えはしない
SuppinizeとSeishonizeが消すのは決められた対象だけで、残った文章の言い回しには手を付けません。 出てくるのは、元の文から対象を抜いただけの文です。